長年悩まされてきた膝の痛みが、いよいよ日常生活にも支障をきたすようになったのが半年前。整形外科ではヒアルロン酸注射を続けてきましたが、効果は一時的でした。医師からは人工関節の手術も勧められましたが、どうしてもメスを入れることに抵抗があり、他に道はないかとインターネットで検索を始めました。そこで目に飛び込んできたのが「再生医療」という希望の光でした。「自分の細胞で膝が蘇る」といった魅力的な言葉を掲げるクリニックの広告が次々と表示され、私はすぐにでも話を聞きに行きたい衝動に駆られました。しかし、費用を見ると、決して安くはありません。本当に効果があるのか、どのクリニックが信頼できるのか、情報が多すぎて逆に混乱してしまいました。そんな時、ある医療情報サイトで「再生医療等安全性確保法」の存在を知りました。国に届け出を出している医療機関のリストが公開されていると知り、早速調べてみることに。すると、派手な広告を出しているクリニックのいくつかは、そのリストに見当たりませんでした。私は、きちんと国のルールを守っている施設の中から、自宅から通える範囲にある整形外科専門のクリニックをいくつかリストアップしました。そして、それぞれのクリニックに予約を入れ、実際にカウンセリングを受けに行ったのです。あるクリニックでは、再生医療の良い点ばかりが強調されましたが、別のクリニックの医師は、私の膝の状態を丁寧に診察した上で、再生医療の可能性と限界、そして手術という選択肢も含めて、それぞれのメリット・デメリットを正直に話してくれました。その誠実な姿勢に、私はこの先生に任せようと決心しました。一覧リストを鵜呑みにするのではなく、自分の足で情報を確かめ、医師と直接対話すること。それが、遠回りのようで一番の近道だと、私は自身の経験から確信しています。